目次
ページトップ松尾流穴熊の組み方型の違いと選び方松尾流穴熊を使う場面組み途中に急戦で攻められたら銀を下げる四間飛車後手番で指すとき組んだ後の攻め方狙われやすい場所と守り方松尾流穴熊を崩す手筋実戦で流れを確認するよくある質問

松尾流穴熊の組み方17手と弱点・崩し方

公開日:2026年8月16日|最終更新:2026年9月25日

名前の由来を見る名前の由来を閉じる

松尾歩八段が四段になって間もない頃、この形になった対局で、解説の棋士が「松尾流」と呼んだのが始まりです。形そのものは、それ以前の対局にも現れています。

松尾流穴熊は、居飛車穴熊の右の銀まで玉のそばへ運び、金銀4枚で固める囲いです。組み終えるまでに手数がかかり途中で動かれやすいものの、完成すると堅いうえに角も引いて使え、振り飛車との持久戦で力を出します。

メリット

  • 金銀4枚で堅い:離れた駒が無く、4枚の金銀が互いにつながる。
  • 角を引いて使える:角を玉のそばへ引く場所があり、攻守の両方で使いやすい。

デメリット

  • 組み途中を狙われる:右の銀を運ぶ間は守りが手薄で、急戦で動かれやすい。
  • と金に弱い:と金に寄られると、玉のそばの銀をはがされる筋がある。
  • 攻めが細い:守りに金銀4枚を使うので、攻めは飛車と角と桂で組み立てる。

使いどころ:こちらが居飛車、相手が振り飛車で、組み終えるまで相手が動いてこないとき。

陣営:居飛車/系統:穴熊系/組む手数:17手

9項目の評価基準(100点満点・5点きざみ)
  • 横の耐久力:横からの攻め(飛車)にどれだけ耐えるか
  • 斜めの耐久力:斜めのラインを使う攻め(角)にどれだけ耐えるか
  • 上部の耐久力:玉の頭(上)からの攻めにどれだけ耐えるか
  • 端の耐久力:端からの攻めにどれだけ耐えるか
  • 玉の広さ:玉の逃げ道がどれだけ多いか
  • 玉の遠さ:玉が戦いの場からどれだけ離れているか
  • 囲いやすさ:少ない手数で、迷わず組めるか
  • 陣形バランス:守りに駒を使いすぎず、攻めに回す駒が残るか
  • 進展性:そこから別の形へどれだけ発展できるか

90〜100=全囲いでトップクラス/70〜89=強い/50〜69=ふつう/30〜49=弱め/0〜29=はっきりした弱点。

松尾流穴熊の組み方

最短17手の組み方

玉を隅に入れてから金を上げ、右の銀を最後に玉のそばへ引く。はじめから自分の手だけで17手。

型の違いと選び方

松尾流穴熊を使う場面

自分相手松尾流穴熊
居飛車振り飛車使う。三間飛車を相手にすると組みやすく、四間飛車や中飛車を相手にしても使われます。組み終える前に動かれたら、途中の形で受けて反撃します。
居飛車居飛車主に使わない。振り飛車を相手に組む居飛車穴熊の仲間です。
振り飛車居飛車使わない。居飛車の側が組む囲いです。飛車を振った側の穴熊は振り飛車穴熊です。
振り飛車振り飛車主に使わない。飛車を振った側の穴熊は振り飛車穴熊です。

組み途中に急戦で攻められたら

組み途中で銀が中央に出てきたら、飛車先から反撃

戦いが始まる時に、飛車先の歩を捨ててから隣の歩を伸ばして反撃する。歩を打って受けると、歩を突かれて銀で取り返される。

こちらが銀を引いた直後に相手も銀を下げたら、組むのを待たずに仕掛ける

銀を下げて飛車の道を開けられたら、囲いを待たずに歩を突いて仕掛ける。飛車を回して組み上げを待つと、相手は銀を中央に上げる。

仕掛けた後に桂を跳ねられても、銀を逃げずに飛車を走る

桂に銀を狙われても逃げずに飛車を走り、桂が成り込んだら金で取る。銀を引いて逃げると、相手は飛車を回してくる。

銀を引いた直後に中央の歩を突かれたら、取って反撃

中央の歩は取り、相手の歩を払ってから飛車先の歩を捨てる。取らずに銀を引いて組むと、歩を伸ばされて飛車を中央へ回される。

右の銀を引いて松尾流を仕上げる前に、桂を跳ねられたら

桂を跳ねられたら、先に当たりをかわしてから右の銀を引いて囲いを仕上げる。

後手番で指すとき

飛車を中央へ回して歩をぶつけ、角と飛車を成って美濃の玉を寄せた対局

中央へ回した飛車の前で歩をぶつけ、打った角で香を取って馬を作る。飛車も敵陣に成り込み、金と銀を打って美濃の玉を寄せ、相手が投了する。

組んだ後の攻め方

銀冠を目指す相手には、その間に桂を跳ねて歩を換える

相手が銀冠を目指して駒を動かす間に右の桂を跳ね、隣の筋の歩を換えて一歩を持つ。飛車は引いて次の攻めに備える。

歩を打って飛車を止められたら、飛車先から桂で攻める

歩を打たれたら飛車先の歩を捨て、歩を継いで桂を跳ねる。飛車を下げて、桂が成り込む筋を狙う。

飛車先と角の筋で歩をぶつけ、角で銀を取って飛車を敵陣に成る

飛車先と角の筋で歩をぶつけてから、角で銀を取る。取り返されたら飛車で歩を取って敵陣に成り込み、駒の取り合いになる。

狙われやすい場所と守り方

角で金を狙われたら、囲いを締めるより手番を取る

金を寄せて角に当てて受け、手を抜いて竜を使う。銀を引いて囲いを締めると、相手に手番が渡って歩を突かれる。

桂を捨てて端を攻められたら、銀で取って受ける

端の桂は銀で取り、桂の頭を歩で攻められたら飛車で受けて銀を戻す。

完成後に中央の歩を突かれたら、飛車先を捨ててから金で取る

中央の歩を突かれたら、先に飛車先の歩を捨ててから桂を跳ね、伸びてきた歩は金で取る。

囲いの前の桂を金で取られたら、玉の横の桂で取り返す

相手の金に桂を取られたら、玉の横の桂で取り返してから角で桂を取って成る。

松尾流穴熊を崩す手筋

端の桂が跳ねた松尾流は、飛車の頭に歩を打つ

振り飛車の側から、角の前の歩を捨てた後で飛車の頭に歩を打つ。飛車で取られたら、桂と角で穴熊を崩す。

攻め合わずに銀を玉に寄せ、桂を跳ねて穴熊の端に迫る

振り飛車の側から、攻め合いを避けて遊んでいる銀を玉に寄せる。桂を狙って歩を打つと、相手は香を取って角を出る。

歩を成り捨てられても銀で取って厚みを作り、中央の歩を伸ばされたら歩を打ってから端の歩を突き捨て、桂を跳ねて穴熊の端に迫る。

銀を引いて松尾流を目指されたら、中央の歩で仕掛ける

相手が銀を引いた瞬間に中央の歩を突いて仕掛ける。ゆっくりすると松尾流が完成する。

実戦で流れを確認する

松尾流を組み終えてから、と金を作って攻め切った対局

中央と飛車先で歩をぶつけ、飛車で中央の歩を取り返す。敵陣に打った歩をと金に変え、端を攻められても囲いは崩さずに王手を続けて勝つ。

中央の歩と桂で仕掛け、飛車を換えて寄せ切った対局

中央の歩を取って桂を跳ね、飛車先の歩を突いて飛車を換える。端を攻められても成った桂と馬で王手を続け、相手が投了する。

組み上げてから桂と飛車で攻め、竜を作って寄せた対局

松尾流を組み上げてから右の桂を跳ね、飛車を回して敵陣に竜を作る。駒を取り合いながら攻めを続け、最後は相手が投了する。

関連する囲いと戦法

居飛車穴熊・ビッグ4・銀冠穴熊・振り飛車穴熊・金矢倉・総矢倉・金無双・居飛車穴熊(戦法)

よくある質問

松尾流穴熊の組み方は?

玉を隅に入れて金を上げてから、右の銀を玉のそばへ引いて、はじめから17手で組みます。 → 組み方(17手)

普通の居飛車穴熊との違いは?

右の銀を攻めに使わずに玉のそばまで運び、金銀4枚で守る点が違います。 → 型の違いと選び方

松尾流穴熊の弱点は?

と金に寄られて玉のそばの銀をはがされる筋と、端からの攻めです。 → 狙われやすい場所と守り方

組む途中で攻められたら?

銀が中央に出てきたら飛車先の歩を捨てて反撃し、中央の歩を突かれたら取って反撃します。 → 組み途中に急戦で攻められたら

松尾流穴熊はどう崩せばよいか?

組み上がる前に中央の歩で仕掛けるか、端や飛車の頭に歩を使って穴熊を乱します。 → 崩す手筋

▶ 穴熊囲いの種類(6種)へ戻る ▶ 囲い一覧(全37種)へ戻る