将棋のルール完全ガイド
公開日:2026年7月17日|最終更新:2026年7月18日
将棋のルール
①駒の動かし方8種類の動き(●=1マス・矢印=どこまでも)
歩香桂
銀金玉
角飛
を覚える(8種類)
②取った駒を使える
③成れる黄色(相手陣地の3列)に入ると、裏返って変身!
歩→と(金と同じ動きに)
飛→竜角→馬
飛と角は、周り全マス(●)にも動けるようになる
④王様を詰ませたらこの形なら勝ち!(頭金)
●=金が動ける場所。玉は逃げ場ゼロ。金を取っても飛が取り返す=詰み勝ち
まずは体験!1局指してみよう
1. 将棋の目的と勝ち方
将棋は2人で交互に1手ずつ指し、先に相手の玉(ぎょく)を詰ませた方が勝ちです。
黄色のマスをタップ→自分の手で詰ませる。赤●=攻め駒の利き。玉はどこにも逃げられない=詰み
勝敗の決まり方は3つ。
- 詰み:相手の玉を詰ませたら勝ち
- 投了(とうりょう):負けを認めて「負けました」と宣言。実際の対局はほとんどこれで終わります
- 反則:二歩などの反則を指すと、その時点で負け(第9章)
将棋は取った相手の駒を自分の駒として使えます(持ち駒)。これが将棋最大の特徴です。
2. 対局の流れ(開始から終了まで)
対局は「並べる→振り駒→挨拶→交互に指す→終局」の流れで進みます。
- 駒を並べる(第3章の初期配置に)
- 振り駒で先手を決める:一方が歩を5枚振り、「歩」が多く出たら振った側が先手(せんて)。「と金」が多ければ相手が先手
- 挨拶:「お願いします」
- 先手から交互に1手ずつ指す:1手=盤上の駒を1つ動かす、または持ち駒を1枚打つ
- 終局:詰み、または投了で終了
- 挨拶:「ありがとうございました」
ポイント:パス(手番を飛ばすこと)はできません。必ず1手指します。
3. 駒の並べ方(初期配置)
将棋は、1人20枚の駒を図の形に並べて始めます(下側が自分)。
初期配置。上が相手(後手)、下が自分(先手)
覚え方(自分から見て):
- 一番手前の段(九段目):左から 香・桂・銀・金・玉・金・銀・桂・香。「玉を中心に左右対称」
- 2段目(八段目):左に角、右に飛車。「左角(ひだりかく)・右飛車」と覚えます
- 3段目(七段目):歩を9枚ずらり
ポイント:上位者が「王将」、下位者が「玉将」を使うのが慣習です。動きはどちらも同じです。並べ方には「大橋流」「伊藤流」という伝統の作法もありますが、最初は好きな順で構いません。
4. 駒の動かし方(8種類)
将棋の駒の動きは8種類だけです。●=1マス動ける場所、→=その方向へ何マスでも進める(ただし他の駒は飛び越えられません)。図の上が敵陣です。
歩(ふ)歩兵(ふひょう)
前に1マスだけ。9枚で最多。最弱だが「一歩千金」と言われる大事な駒。
香車(きょうしゃ)
前にどこまでも。後ろに戻れないので突っ込みすぎ注意。愛称は「ヤリ」。
桂馬(けいま)
前2マス+横1マスへジャンプ。唯一、他の駒を飛び越えられる。
銀(ぎん)銀将(ぎんしょう)
前3方向+斜め後ろ2方向。真横と真後ろに動けない。攻めの主役。
金(きん)金将(きんしょう)
前3方向+横2方向+真後ろ。斜め後ろに動けない。守りの主役。
角(かく)角行(かくぎょう)
斜め4方向にどこまでも。飛車と並ぶ「大駒(おおごま)」。
飛車(ひしゃ)
縦横4方向にどこまでも。攻めの大黒柱、最強の駒。
玉(ぎょく)玉将・王将
全方向に1マス。詰まされたら負けの王様。何より大事に。
動き方の早見表
| 駒 | 動き | 枚数 | ひとこと |
| 歩 | 前1マス | 9 | 成って「と金」になると大化け |
| 香車 | 前に無限 | 2 | 戻れない一方通行 |
| 桂馬 | 前2横1にジャンプ | 2 | 唯一飛び越えられる |
| 銀 | 前3方向+斜め後ろ2 | 2 | 攻めの主役 |
| 金 | 前3方向+横2+真後ろ | 2 | 守りの主役 |
| 角 | 斜めに無限 | 1 | 大駒その1 |
| 飛車 | 縦横に無限 | 1 | 大駒その2・最強 |
| 玉 | 全方向1マス | 1 | 取られたら負け |
5. 練習盤で動きを試す
駒のボタンを選ぶと、動ける場所が明るく光ります。タップで移動。
6. 駒の取り方と持ち駒
駒の取り方
相手の駒がいるマスに自分の駒を動かすと、その駒を取れます。取った駒は盤の脇の「駒台(こまだい)」に置きます。自分の駒がいるマスには動かせません。
持ち駒のルール(将棋最大の特徴)
取った相手の駒は「持ち駒」になり、自分の手番に1手を使って、盤上の空いているマスならどこにでも打てます。これを「打つ」と言います。
- 打てるのは空いているマスだけ(駒がいるマスには打てない)
- 成った状態では打てない(例:「馬」では打てず「角」として打つ)
- 一部の打ち方は反則(二歩・打ち歩詰め・行き所のない駒。第9章で図解)
ポイント:持ち駒は敵陣のド真ん中にも打てます。これが将棋の醍醐味です。
7. 成りのルール
敵陣(相手側の3段。先手なら一〜三段目)に入る・出る・中で動くとき、駒を裏返して「成る」ことができます。成ると動きがパワーアップします。
色つきの上3段=敵陣。駒を動かして敵陣に入ると成れる。成った駒(赤)も動かして、動きの違いを確かめよう
| 元の駒 | 成ると | 動き |
| 歩 | と金(と) | 金と同じ |
| 香車 | 成香(なりきょう) | 金と同じ |
| 桂馬 | 成桂(なりけい) | 金と同じ |
| 銀 | 成銀(なりぎん) | 金と同じ |
| 角 | 馬(うま) | 角の動き+縦横1マス |
| 飛車 | 竜(りゅう) | 飛車の動き+斜め1マス |
特に強い成り駒3つ。
と金
(歩の成り)
金と同じ動き。取られても相手には「歩」で渡るため、攻めに使うと最強のコスパ。
馬
(角の成り)
角の動き+縦横1マス。攻守両方に強く「馬の守りは金銀3枚」と言われる。
竜
(飛車の成り)
飛車の動き+斜め1マス。将棋で一番強い駒。終盤の主役。
成りの細かいルール
- 成るかどうかは選べる(あえて成らない「不成(ならず)」も有効な手)
- ただし、成らないと動けなくなる場合は必ず成る(例:一段目に進んだ歩・香、一〜二段目に進んだ桂)
- 金と玉は成れない
- 持ち駒は成った状態では打てない(打った後、条件を満たせば成れる)
- 成り駒が取られると、元の駒に戻って相手の持ち駒になる
- 一度成ったら、自分で元に戻すことはできない
成らない方が得な例(図をタップ→成らずで動く)
ふんどしの桂:成らずで王手+金の両取り(成桂では届かない)
田楽刺しの香:角の後ろは玉=角は逃げられない→成らずのまま角を取って王手
銀は成らずなら、前の桂にも斜め後ろの金にも当たる(成銀は後ろに戻れない)
8. 王手と詰み
王手(おうて)
王手=次に玉を取るぞ、という状態。王手をかけられた側は、必ず次の3つのどれかで防がなければいけません。
- 逃げる:玉を安全なマスへ動かす
- 取る:王手をかけている駒を取る
- 合駒(あいごま):玉と相手の駒の間に、駒を打つ・動かして壁にする
赤●=王手している駒の利き。飛・角・香の「遠くからの王手」は間に合駒できる。桂馬と、すぐ隣からの王手には合駒できない(間のマスがないため)
「王手!」と宣言する必要はありません。宣言しなくても王手は成立しています。
詰み(つみ)=勝負あり
詰み=どの方法でも王手を防げない状態。詰まされた側の負け。一番簡単な詰みの形が「頭金(あたまきん)」。
頭金の詰み。玉はどこへ逃げても金の利き(赤●)の中。金を取ろうにも後ろの歩が守っている=詰み
玉の頭に、ヒモ(守り駒)つきの金。これが全ての詰みの基本形です。
ポイント:実際は詰む前に「負けました」と投了して終わるのが普通。玉は取りません。
9. やってはいけない反則
将棋の反則は、指した時点で負けになります。主な反則は次の5つ(初心者がやりやすい順)。
| 反則 | 内容 |
| 二歩(にふ) | 同じ筋に自分の歩を2枚置く。反則No.1
すでに自分の歩がいる筋に、もう1枚歩を打つと二歩で反則負け(✕)
歩を打つ前に、その筋に自分の歩がないか確認。と金は歩に数えないので二歩になりません。 |
| 王手放置 | 王手されているのに防がない手を指す(自分から王手の中に玉を動かすのも同じ) |
| 打ち歩詰め | 持ち駒の歩を打って玉を詰ますこと。盤上の歩を進めて詰ます「突き歩詰め突き歩詰め=盤上の歩を前に進めて詰ます(合法)
反則になるのは「持ち駒の歩を打ってトドメ」だけ。盤上の歩を進めて詰ますのはOK」は合法
持ち駒の歩を打ってトドメ(✕)は反則。玉は逃げ場がなく、歩も取れない(竜が守っている)=詰みの形でも、打った歩ならダメ
「最後のトドメだけは、打った歩ではダメ」と覚えればOKです。 |
| 行き所のない駒 | それ以上動けない場所に駒を進める・打つ(例:一段目への歩・香、一〜二段目への桂) |
| 二手指し | 続けて2回指す |
10. 千日手・持将棋(引き分けのルール)
将棋で引き分けになるのは「千日手」と「持将棋」の2つだけです。
千日手(せんにちて)
同じ局面が4回現れると「千日手」となり、無勝負で指し直しになります。ただし、連続王手による千日手は、王手をかけている側の反則負けです。
持将棋(じしょうぎ)
お互いの玉が敵陣に入って(入玉)、詰む見込みがなくなった場合は、駒の点数で決めます。玉は数えず、飛車・角(大駒)は5点、それ以外の駒は1点。24点に満たない側が負け、双方24点以上なら引き分けになるのが一般的なルールです。
入玉の例。敵陣の隅に入った玉がと金や成香の壁に囲われ、相手はもう詰ませられない→点数勝負へ
11. 駒の価値
駒の価値とは、駒を交換するときの損得の目安です。
歩<香<桂<銀<金<角<飛(銀と金の差はわずか)。「飛車を歩と交換したら大損」「銀と桂の交換は少し得」という感覚が分かればOKです。玉は取られたら負けなので値段がつけられません。
12. 対局のマナー
将棋のマナーで大事なのは「挨拶・待った禁止・投了」の3つです。
- 始める前に「お願いします」、終わったら「ありがとうございました」
- 指した手は戻せない。「待った」は禁止(駒から手を離したら着手完了)
- 負けが避けられなくなったら、自分から「負けました」と宣言(投了)する。これが一番大事なマナーです
- 持ち駒は駒台に置き、相手から常に見えるようにする(手で隠すのはNG)
- 強くなりたいなら、対局後に感想戦(振り返り)を
13. よくある質問
Q. 玉将と王将で動きは違う?
同じです。慣習として上位者が王将、下位者が玉将を持ちます。
Q. 「王手」と宣言する必要はある?
ありません。宣言しなくても王手は成立します。相手が気づかず放置したら、王手放置の反則です。
Q. わざと成らないメリットはある?
あります。有名なのが「ふんどしの桂」。成らずに跳ぶと王手+金の両取りになります(成桂になると届かない)。銀も、成ると斜め後ろに引けなくなるため不成が有効です。
Q. 相手の玉は実際に取っていいの?
取る前に勝敗が決まります。詰みの時点(または王手放置の時点)で終局です。
Q. と金がいる筋に歩を打ったら二歩?
二歩になりません。と金は成り駒なので「歩」として数えません。
Q. 駒に触ったら必ず動かさないといけない?
将棋にチェスのようなタッチルールはありません。着手は駒から手を離した時点で完了します。ただしマナーとして、駒を無闇に触るのは避けましょう。
Q. 持ち駒は相手に見せる必要がある?
あります。持ち駒は駒台に置き、常に相手から見える状態にするのがルールです。
Q. 実力差があるときはどうする?
強い方が駒を減らしてハンデをつける「駒落ち(こまおち)」で対局します。飛車と角を外す「2枚落ち」、図の「8枚落ち」などがあります。
8枚落ち。強い方(上側)は玉・金2枚・歩9枚だけで戦う
Q. 持ち時間はある?
大会やアプリでは持ち時間があり、使い切ると負け(または1手ごとの秒読みに入ります)。友達同士の対局では無くても構いません。
Q. ルールを覚えたら次は何をすればいい?
詰将棋の練習が最短です。「詰み」の形が分かると勝ち方が分かります。まずは1手詰めから始めましょう。
14. 確認クイズ10問
8問以上正解なら対局デビューOK。
Q1. 歩が敵陣で成ると、どの駒と同じ動きになる?
正解は「金」。歩が成った「と金」は金と同じ動きです。取られても相手には歩として渡るので、最強のコスパ駒と呼ばれます。
Q2. 持ち駒を打てる場所は?
正解は「空いているマスならどこでも」。ただし二歩・行き所のない駒・打ち歩詰めになる打ち方はできません。
Q3. 「二歩」とはどんな反則?
正解は「同じ筋に自分の歩が2枚」。プロでもやってしまうことがある反則No.1です。歩を打つ前に、その筋に自分の歩がないか確認する癖をつけましょう。
Q4. 王手をかけられたら、どうしなければいけない?
正解は「必ず防ぐ」。防がないと王手放置の反則負けです。防ぎ方は3種類(逃げる・取る・合駒合駒(あいごま)=玉と王手駒の間に、駒を置いて壁にする
飛・角・香のような「遠くから」の王手は、間に駒をはさんで防げる)あります。
Q5. 駒が「成れる」のはどんなとき?
正解は「敵陣3段に入る・出る・中で動くとき」。成るかどうかは選べますが、成らないと動けなくなる場合は必ず成ります。
Q6. 成れない駒はどれ?
正解は「金と玉」。金はもともと成り駒と同じ動きなので成る必要がなく、玉は成りません。
Q7. 一度指した手はどうなる?
正解は「戻せない」。「待った」は禁止です。じっくり考えてから駒に触りましょう。
Q8. どう受けても王手を防げない状態を何と言う?
正解は「詰み」。詰まされた側の負けです。「王手」はまだ防げる状態、「千日手」は同一局面が4回現れた引き分け(指し直し)です。
Q9. 飛車が成ると何になる?
正解は「竜」。飛車の動きに斜め1マスが加わった、将棋で一番強い駒です。馬は角の成り駒です。
Q10. 桂馬だけができることは?
正解は「飛び越えられる」。8種類の駒の中で桂馬だけの特権です。前2マス+横1マスの位置にジャンプします。
15. 仕上げの一局(強さを選べる)
この記事は
将棋ジム(運営者:松原徹弥)が制作しています。記事内の全ての盤面図・詰み手順は、将棋エンジンによるプログラム検証を通しています。