公開日:2026年8月16日|最終更新:2026年9月10日
玉が盤の四すみ、香の下にもぐる囲いを「穴熊」といい、居飛車で組むのが「居飛車穴熊」(略して「イビアナ」)。昭和51年にデビューした田中寅彦九段がこの囲いで勝ちまくり、振り飛車を相手にする作戦として広まった(それ以前に升田幸三が大山康晴の四間飛車に使った例もある)。
居飛車穴熊は、手数をかけて堅い守りを作り、攻め合いで勝負する囲いです。組み途中で攻められると危険ですが、完成後は玉の堅さを頼りに攻めを続けやすくなります。
使いどころ:こちらが居飛車、相手が角道を止めた振り飛車で、じっくり囲い合えるとき。
陣営:居飛車/系統:穴熊系/組む手数:12手
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 横の耐久力 | 90 |
| 斜めの耐久力 | 60 |
| 上部の耐久力 | 50 |
| 端の耐久力 | 30 |
| 玉の広さ | 10 |
| 玉の遠さ | 95 |
| 囲いやすさ | 35 |
| 陣形バランス | 45 |
| 進展性 | 75 |
0=働きがほぼない/25=弱い/50=標準的/75=強い/100=最上位の群。書籍と基本完成図をもとに、5点単位で比較した当サイトの評価です。勝率や実測値ではありません。
速攻が気になるときは、先に金にひもをつけてから香を上げる。組む途中でも守りの駒がつながり、相手の攻めに対応しやすい。
自分の駒だけで、同じ基本形へ組む2通り。
| 自分 | 相手 | 居飛車穴熊 |
|---|---|---|
| 居飛車 | 振り飛車 | 使う。この囲いが本来ねらっている組み合わせです。相手の飛車から遠い側のすみに玉を運べます。 |
| 居飛車 | 居飛車 | 形を変えて使う。相手の攻めに合わせ、上からの攻めに備えた矢倉穴熊などを選びます。 |
| 振り飛車 | 居飛車 | 使わない。飛車を左に振ると玉は右へ囲うので、右のすみに入る振り飛車穴熊になります。 |
| 振り飛車 | 振り飛車 | 別の形を使う。上からの攻めに備えた振り飛車穴熊などを選びます。中飛車から玉を左に囲う指し方もあります。 |
囲いが締まる前に角を引くと、銀を取ったときに相手の角の道が玉まで通る。先に飛車で受けて囲いを締めれば、角を引ける。
相手が飛車をこちらの飛車先へ回し、交換を狙うときの比較。金にひもがあれば、受けに手を使わず攻められる。
相手が待っていれば、銀を戻して松尾流へ。中央から動かれたら攻め返し、飛車筋が通ったら先に角を回す。
相手の銀と飛車が囲い側に迫るこの形では、銀を上げず、角の退路を残す。
歩で止める手も銀で受ける手も有力。銀で止める形なら、美濃囲いを選ぶ余地もある。
穴熊を組む時間があるかは、相手の攻め駒と玉の位置で判断する。構えが異なる2つの例で、見送る判断と、その後の指し方を見る。
相手の2枚の銀が前に出て、玉は中央にいる形。同じ局面から、穴熊を急ぐ手と急戦に転じる手を比べる。
相手が端に角を出した中飛車の例。穴熊の金が角筋に入るのを避け、左美濃に締めて端を攻める。
思う存分攻められる:玉の堅さを生かし、大駒を切って攻める手も選べる。
相手の金が中央を支えるか、囲いを固めるかで、攻め合いの条件が変わる。
相穴熊でも、相手の銀や中央の歩を自由に進めさせない。飛車で迎え撃つ例と、中央から動く広瀬流の狙いを見る。
穴熊に共通する終盤の例。玉が安全なら、王手をかけずに詰みを狙える。
端がいちばんの弱点:香の頭を歩と桂で攻められる筋、飛車を下段から端に回す地下鉄飛車、端の桂跳ね(トマホーク)に注意
同じ穴熊でも、端を攻める戦法と中央を攻める戦法では、備える場所が違う。
銀で最後に取り返せるか、相手の持ち歩が何枚あるかを見て選ぶ。
相手の桂が上から支える形では、銀で取り返す受けが通らない。
玉が逃げ出しにくい:すみに収まっていて融通がきかず、玉の頭に歩をたらされ、桂を打ちこまれるとつらい
駒がかたよる:真ん中と右側が薄く、そこを押さえ込まれると完封される。相手に入玉されるのも危険
角交換に注意:角を持ち合うと、打ち込まれて馬を作られるすきがある。仮想図で確かめる(角交換四間飛車、ゴキゲン中飛車、石田流が相手のとき)
銀が守りの金を狙った局面で、飛車と金のどちらで取るかを比べます。
歩を取ると、金を追われた後も攻めが続く形。先に銀を引く受けと比べます。
詰めろは、放っておくと次に詰まされる状態。受けた後も相手の攻めが続くかを比べる。
開始時に相手の持駒がなく、自分の竜が内側にいる形。
粘れる:金銀を埋めて、相手の攻め駒を使わせながら粘れる
上側の穴熊を攻める例。角筋で銀を動きにくくして、端へ攻め駒を集める。
玉の斜め前の歩を取らせ、金を守る銀を動かす。竜が横から金を狙う形で使える。
歩で金を前へ呼び、桂と銀で守りのつながりを崩す。
使える形:この手順では持ち歩3枚と銀を使い、竜の利きで相手の桂を押さえる。
歩が少ないとき:先に桂を使って、持ち歩を節約する指し方もある。
次の桂を打つ場所を作るため、先に金取りの桂を捨てる。
使える形:持ち桂が2枚あり、飛車と角が囲いの金銀をにらんでいる形。
順番に注意:順番を変えると、相手に手を抜かれることがある。
継ぎ歩で相手の歩を前へ呼び、歩を垂らす場所を作る。すぐ桂を打つ場合と、相手の受けやすさを比べる。
使える形:持ち歩3枚と桂があり、角の利きを使える形。
同じ手順が使えない形:歩が足りない形や、歩を取らせる相手の歩がない形。
端に飛車と香を重ねた形から、銀を使って相手の香を取り、さらに重ねて攻める。
守りの金を歩と角で誘い、空いた場所へ銀を打ち込む。実戦での寄せ方を見る。
玉を盤の隅まで入れて、香・銀・金でふたをする守りの形です。 → 完成図と評価
玉が盤の四すみ、香の下にもぐる形からです。 → 名前の由来
このページの基本形は、自分の手だけで12手です。型によって変わります。 → 組み方(12手)
端と玉の頭です。 → 狙われやすい場所と守り方
端と玉の頭をねらいます。 → くずし方
基本の形では、玉を入れる隅が左右で逆です。 → 振り飛車穴熊
金銀の配置と攻め駒の働きを比べ、どこから先に攻められるかを見ます。 → 相穴熊のとき
玉が堅い間は、多少の駒損をしても攻め合いで勝ちやすい形です。 → 玉の堅さを生かした攻め
藤井システムの4三銀型には、玉を7八に残して舟囲いを土台に戦う例があります。仕掛けられたら、囲い直すより相手の攻めへの対応を優先します。 → 手順どおりにならないとき
守りに使う金銀の配置が違います。 → 型の盤
相手の動きで変わります。速攻が気になる形では、先に金をつないでから穴熊に入ります。 → 金を寄せる理由
あなぐまがこいと読みます。このページの居飛車穴熊は、いびしゃあなぐまと読みます。