公開日:2026年8月16日|最終更新:2026年10月3日
考案者の藤井猛が指す四間飛車を、ほかの棋士が当時の将棋雑誌で藤井システムと書いたのが、この名前の始まりです。
藤井システムは、四間飛車で玉を囲わずに居玉のまま攻めの形を作り、相手の居飛車穴熊が組み上がる前に仕掛ける作戦です。囲う手を省いて先に攻められますが、急戦の構えを見せられたら玉を上がって備えるなど、相手の出方に合わせる手順が要ります。
使いどころ:居飛車穴熊に組もうとする相手に、組み上がる前に攻めたいとき。
藤井システムは9項目のうち破壊力と仕掛けの速さの85が並んでいちばん高く、意外性の70が続きます。いちばん低いのは覚えやすさの25、次に低いのが対急戦耐性の40です。居玉のまま戦うためです。
玉を動かさずに飛車を振り、両方の銀を上げて端の歩を突く。相手が玉を寄せたら、右の金の前の歩を伸ばして穴熊をけん制する。
相手が穴熊に向かったら、左の銀を中央から前へ出し、歩を突き捨てて飛車と銀の道を開け、角を中央に出して相手の玉をねらう。
| 自分 | 相手 | 藤井システム |
|---|---|---|
| 居飛車 | 居飛車 | 使わない。藤井システムは四間飛車などの振り飛車で、居飛車を相手に指す作戦です。 |
| 居飛車 | 振り飛車 | 使わない。相手が藤井システムなら、藤井システムへの対策の指し方で迎えます。 |
| 振り飛車 | 居飛車 | 使う。居玉のまま、相手の居飛車穴熊が完成する前に攻めます。三間飛車で指す形もあります。 |
| 振り飛車 | 振り飛車 | 居飛車が相手の作戦。原点は居飛車の左美濃への対策です。 |
相手が急戦の構えを見せたら、居玉のままにせず玉を上がって戦場から遠ざける。歩をぶつけて仕掛けられたら、その筋へ飛車を回して迎え撃つ。
歩を交換して飛車を回されたら、角道の歩を突いて角も飛車も換える。打ち込まれた飛車には、飛車を打ち返して角を打ち、受けと攻めを兼ねる。
相手が飛車を端へ回して端を狙う構えなら、右の銀を上げて飛車の横の利きで端を受ける。飛車を端へ回されたら、端は歩を打って止める。
角の筋を通した所で歩をぶつけて角の交換を迫られたら、取らずに左の銀を上がって拒む。歩を取り込まれたら、桂を跳ねて角と銀を同時に狙う。
相手が角を上がって引く作戦を見せたら、右の金の前の歩を急がずに左の金を上げる。相手が香を上がったら銀を中央へ出て、相手の狙いを外す。
相手が玉を潜ったら、銀を進めて中央の歩を取る。
飛車先の歩を突かずに歩を換えて飛車を浮かれたら、その筋へ飛車を回してぶつける。かわされたら飛車を上がって受け、角を出られたら金を上げる。
右の銀で急戦に来られて角を換えたら、相手の飛車の前へ歩を打って飛車を呼ぶ。それから飛車を出て角を打つ。
桂を跳ねて角を引かれたら、歩を突いて銀を中央へ出し、桂を取られても前へ進める。銀を取られたら歩で取り返し、金の頭の歩を突いて追撃する。
相手が金を出て押さえに来たら、角を引いて金を上がり、飛車を回して金を狙う。歩をぶつけられたら、歩を打って金を入らせてから金をかわす。
相手が角を上がって穴熊を目指したら、端の香を上がった所で歩を突いて角の交換を迫る。
中央の歩をぶつけて銀を出し、飛車で桂と歩を取る。桂と歩で相手の玉のまわりを攻め、金を打って相手が投了する。
右の金の前の歩を伸ばしていない形で穴熊に潜られたら、桂の頭の歩を突き捨てる。その歩が相手の角の筋をじゃまし、角の筋を通す歩は王手になる。
角の筋が相手の玉まで通ったら、跳ねた桂を端で成り捨てて歩と香で端を攻める。飛車を出して、飛車を切ってから端を攻め続けても良い。
相手が玉を穴熊に入れたら、右の金の前の歩をぶつける。取られたら角を切り、端と桂の頭の歩を突き捨て、手に入れた歩を打って攻める。
端の歩を伸ばした形で角道を止められたら、右の金の前の歩をぶつけてから桂を端へ跳ねる。穴熊に入られたら桂を跳ね、角の筋を通す歩を突く。
穴熊に入らず金を上がって受けを厚くされたら、先に桂を跳ねてから歩をぶつける。銀がぶつかっても、取り合う前に歩を突き捨てて手順を尽くす。
玉を囲いに入れた後で、急戦の構えのまま穴熊に入られたら、飛車を寄せた筋の歩をぶつける。取られたら角の筋を通して角を換え、飛車で歩を取る。
相手が穴熊を急がずに金を上がって待ったら、すぐ桂を跳ねずに端の歩を伸ばす。相手が香を上がったら、歩をぶつけて桂を跳ねる。
角を換えた後は、角を打ち、歩を突いて攻める。
居玉の頭の中央の歩を突いて反撃されたら、受けに回らずに歩を打ち、銀を取らせて歩を取り込む。金で取られたら飛車を出て、一手早く攻める。
居玉の頭に桂が跳ねて来たら、金を上がって受ける。玉のそばに銀を打たれたら、桂を取って相手の狙いを消す。
駒得できる場面でも、相手の銀が玉の頭に迫っていたら、香を取りに行く前に歩を打ち、銀を下がらせる。先に香を取ると、玉の上から崩される。
相手が居玉のまま端の歩を突いてきたら、穴熊に向かわずに角を上げて桂を跳ね、桂のいた所を玉の入る場所として空ける。
金を寄せて固めた形で桂を跳ねて攻められたら、角を出て受ける。角の筋の歩を突かれても、中央の歩を突いて角を呼び、金を上げて押さえる。
相手の飛車の隣の銀が上がっていない形で端の歩を伸ばされたら、金を二枚上げ、桂の跳ね出しを止めてから穴熊に玉を入れる。
相手が居玉のまま端の歩を突き越してきたら、桂の頭の歩を突いて急戦を見せる。玉が動いたら、歩をぶつけて仕掛けるか、角を上げて穴熊を目指す。
居玉の相手に歩をぶつけられたら、取って桂を跳ねさせる。角と銀の両取りでも、角を出て王手をかけ、受けさせてから銀を逃げれば両方とも守れる。
穴熊の途中で歩を突き捨てられ、角を出て決戦を挑まれたら、銀を出ずに飛車の前の歩を突いて反撃する。角で攻められても、と金を作って攻め合う。
穴熊を完成させた後に端の歩と桂で攻められたら、角を出て受ける。角を出られたら角を引き、飛車を回して角の筋の歩を突き、角を打って反撃する。
歩をぶつけられて銀に出られ、竜を作られて馬と竜で攻め込まれる。玉を上がって逃げ、桂を打って成り込み、竜と金で玉を追って詰ませる。
飛車を回されて銀を換えられ、銀と香を打ち込まれて金と銀を取られる。銀と角を打って香で金を取り、角を成って飛車を取って相手が投了する。
四間飛車で玉を囲わずに居玉のまま攻めの形を作り、相手の居飛車穴熊が組み上がる前に仕掛ける作戦です。 → 藤井システムの指し方の基本
囲う手を攻めに使えるうえ、端で戦いが起きた時に居玉は戦いの場所から離れているためです。 → 穴熊に入った瞬間の仕掛け
居玉のままにせず玉を上がり、歩をぶつけられたらその筋へ飛車を回して迎え撃ちます。 → 急戦の構えを見せられた時
穴熊に入った瞬間に歩をぶつけ、桂の頭や端の歩を捨てて歩を手に入れ、桂と香で端を攻めます。 → 仕掛けと攻め方
穴熊と急戦の両方を見せ、居玉のまま端を突き越されたら急戦を挑むほか、玉が角の筋に入らないミレニアムに組む手もあります。 → 藤井システムへの対策
指せますが、先手番より一手遅れるので成り立たない変化もあり、相手の出方を見て玉を寄せたり仕掛けたりします。 → 後手番で指すとき
三間飛車に振って指す形もあり、右の銀で角の頭を狙う急戦に一手早く備えられます。 → 歩の突き方と飛車の位置の型