目次
ページトップ天守閣美濃の組み方組み途中に急戦で攻められたら後手番で指すとき天守閣美濃を見送って別の囲いにする組んだ後の攻め方狙われやすい場所と守り方天守閣美濃を崩す手筋実戦で流れを確認するよくある質問

天守閣美濃の組み方10手と弱点・崩し方

公開日:2026年8月16日|最終更新:2026年9月24日

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玉が高い所に座る形を、城の天守閣に見立てた名前です。別名の松浦玉は、1960年のA級順位戦でこの囲いを初めて指したとされる、松浦卓造九段の名から来ています。

天守閣美濃は、舟囲いから4手で、角の道を止めずに玉を一段高く上げる囲いです。完成すると横から攻められても王手がかかりにくく、振り飛車を相手にした攻め合いで力を発揮します。

メリット

  • 横からの攻めに強い:玉の横の駒を取られても王手がかかりにくく、攻め合いで粘れる。
  • 角道を止めない:角の道を通したまま囲え、仕掛けの手を残せる。

デメリット

  • 玉頭が薄い:玉の真上の升を守る金銀が無く、歩をぶつけられると崩れやすい。
  • 端の歩が欠かせない:端の歩を突かずに玉を上げると、桂を打たれる傷が残る。
  • 藤井システムに弱い:居玉の藤井システムに研究で対策され、指されることが減った。

使いどころ:こちらが居飛車、相手が振り飛車で、角の道を止めずに囲いたいとき。

陣営:居飛車/系統:居飛車その他/組む手数:10手

項目点数
横の耐久力75
斜めの耐久力65
上部の耐久力45
端の耐久力50
玉の広さ55
玉の遠さ60
囲いやすさ65
陣形バランス65
進展性80
9項目の評価基準(100点満点・5点きざみ)
  • 横の耐久力:横からの攻め(飛車)にどれだけ耐えるか
  • 斜めの耐久力:斜めのラインを使う攻め(角)にどれだけ耐えるか
  • 上部の耐久力:玉の頭(上)からの攻めにどれだけ耐えるか
  • 端の耐久力:端からの攻めにどれだけ耐えるか
  • 玉の広さ:玉の逃げ道がどれだけ多いか
  • 玉の遠さ:玉が戦いの場からどれだけ離れているか
  • 囲いやすさ:少ない手数で、迷わず組めるか
  • 陣形バランス:守りに駒を使いすぎず、攻めに回す駒が残るか
  • 進展性:そこから別の形へどれだけ発展できるか

90〜100=全囲いでトップクラス/70〜89=強い/50〜69=ふつう/30〜49=弱め/0〜29=はっきりした弱点。

天守閣美濃の組み方

最短10手の組み方

端の歩を突かずに玉を上げると、桂を打たれる傷が残る。はじめからと、舟囲いからの2通りで組む。

型の違いと選び方

天守閣美濃を使う場面

自分相手天守閣美濃
居飛車振り飛車使う。舟囲いから角を動かさずに玉を上げ、四間飛車などを相手に右四間飛車でも戦えます。居玉の藤井システムには使わず、玉頭を狙われたら端玉銀冠(居飛車銀冠の仲間)に組み替えます。
居飛車居飛車主に使わない。主に振り飛車を相手にして使う囲いです。居飛車同士では、仲間の左美濃で矢倉を攻める作戦も使われます。
振り飛車居飛車使わない。居飛車が盤の左側に組む囲いです。飛車を振る側は、本美濃などの美濃囲いを組みます。
振り飛車振り飛車使わない。居飛車が盤の左側に組む囲いで、飛車を振る側は使いません(振り飛車の囲いは美濃囲いの種類)。
左美濃と天守閣美濃のちがい(盤で見る)

天守閣美濃=角を動かさずに玉を上げる

左美濃=角を上がって玉を入れる

組み途中に急戦で攻められたら

四間飛車に、真ん中の歩をぶつけられたら

相手が真ん中の歩をぶつけてきた。右の桂を跳ね、銀と飛車で攻め返す。

後手番で指すとき

四間飛車に銀へ歩を当てられたら、銀で取って攻め勝った対局

銀に当てられた歩を銀で取り、銀と桂を交換する。打った桂と角で金と銀をはがし、もう一枚の桂を成り込んで角を打つと相手が投了する。

天守閣美濃を見送って別の囲いにする

玉頭を攻められる前に、銀冠に組み直す

玉を香の上へ寄せ、空いた場所へ銀を上げる。相手も銀冠に組むので、持久戦になる。

組んだ後の攻め方

組み上がったら、右の銀を出て仕掛ける

玉が堅くなったら右の銀を出る。相手が飛車を回してきたら、その筋の歩を突いて仕掛ける。

銀で歩を取り返されたら、飛車を回す

何も入れずに飛車を回して銀を狙う。先に飛車先の歩を突くと、さばき合いの後に角を打たれて反撃される。

角を交換した後、決戦か自重か

角を持ち合った局面では、銀を引いて自重する。角を打って決戦に出ると、さばき合いになる。

飛車を交換した後、歩で桂を狙う

歩を打って桂を狙い、相手の形を崩す。先に飛車を打つと、桂に逃げられる。

金に追われた飛車の逃げ場所

飛車は中段まで引く。もう1つ下なら飛車に角を当てられ、さらに下なら角をすぐ成られる。

四枚美濃で位を取りに来られたら、歩で反発する

位を取りに来た歩に歩を合わせて反発し、形が乱れた相手を咎めて十分に戦う。

右の桂を跳ねて仕掛けたときの相手の受け

相手は角を引いて受け、歩で桂を取りに来て形勢は難しい。角を上がる、銀で取る受けなら、こちらが指しやすい。

中飛車が銀を上げたら、右の桂を跳ねて攻めの準備をする

右の桂を跳ね、歩をぶつけて銀を前に出す。飛車を回してから、歩の交換で攻める。

狙われやすい場所と守り方

玉頭を狙われたら、馬を自陣に引いて受ける

馬を玉のそばへ引いておくと、相手が歩を合わせて桂まで使ってきても、馬で受け止められる。

天守閣美濃を崩す手筋

玉頭攻め:銀が前に出た形は、歩と桂で攻める

歩を突き捨てて桂で取り返し、銀の逃げ道をふさぐ。桂を歩で狙われたら銀の前の歩を突き、銀が動けば駒を取れる。

端攻め:馬が入った三段玉には、端に歩を垂らす

端に歩を垂らし、玉で取られたら香を打って端を攻め、桂を打つ。桂で取られたら香で歩を取り、馬で玉に迫る。

桂を跳ねた後は、玉を呼び出して飛車を走らせる

歩を打って玉を前へ呼び出し、飛車を成り込む。玉が端へ逃げたら、端の歩を突く。

玉頭の歩で玉を釣り上げ、角を打つ

歩を突き捨ててから歩を打って玉を前へ呼び、玉の後ろへ角を打って囲いから離す。

飛車と角だけで、玉の横の金をはがす

飛車から切って銀をどかし、玉の利きが無い升へ角を成り込む。先に角を成り込むと、金で取られ、角を打たれて受けられる。

桂を2枚持ったら、桂の打ち込みで崩す

持ち桂を打ち込み、取られてももう1枚の桂で取り返す。玉が逃げたら、飛車を成り込んで金を取る。

銀で攻められる前に、角を引いて玉頭へ

打たれた歩は取らずに玉頭の歩を突き、引いた角で攻める。歩を銀で取ると、角で王手をかけられる。

攻めてきた歩を受けて、玉頭へ反撃する

攻めてきた筋を飛車で受け、角が成る筋を消して玉頭の歩を突く。歩を飛車で取ると、角を成られて飛車を取られる。

実戦で流れを確認する

四間飛車に銀を追われた後、馬と竜で寄せた対局

銀に歩を当てられたら玉の横へ下げ、飛車先の歩を突いて角を成り込む。馬で香を取り、竜も作って攻めを続け、最後は相手が投了する。

四間飛車の銀が出てきたら玉を隅へ寄せ、と金と竜で寄せた対局

前に出た銀を玉の横へ戻し、玉を隅へ寄せて固める。歩を成ってと金を作り、打ち込んだ飛車を竜にして、最後は竜で詰ませる。

三間飛車に端から攻められたら、香を取り合って竜を作った対局

端の歩を突かれて香で攻められたら、飛車先の歩を突いてから香で相手の香を取る。飛車を成り込み、竜で桂を取って攻め、最後は相手が投了する。

関連する囲いと戦法

舟囲い・左美濃・居飛車銀冠・四間飛車・棒銀

よくある質問

天守閣美濃とは何ですか?

角を動かさずに、玉を角の上の一段高い所へ上げて囲う居飛車の囲いです。 → 完成図と評価

天守閣美濃の名前の由来は何ですか?

玉が高い所に座る形を、城の天守閣に見立てた名前です。 → 名前の由来

天守閣美濃は何手で組めますか?

はじめから自分の手だけで10手、舟囲いからなら4手です。 → 組み方(10手)

天守閣美濃のもとになる囲いは何ですか?

舟囲いです。 → 舟囲い

天守閣美濃の弱点はどこですか?

玉の頭です。 → 狙われやすい場所と守り方

天守閣美濃はどうやって崩しますか?

玉頭の歩を突き捨てて、桂や角で攻める足場を作ります。 → 崩す手筋

藤井システムにも天守閣美濃で戦えますか?

居玉の藤井システムには、天守閣美濃を使いません。 → 藤井システム

天守閣美濃と左美濃はどう違いますか?

左美濃は角を上がって玉を入れ、天守閣美濃は角を動かさずに玉を上げます。 → 左美濃

天守閣美濃から何に組み替えられますか?

四枚美濃や端玉銀冠に組み替えられます。 → 型の盤

天守閣美濃と相性の良い戦法は何ですか?

右四間飛車や、天守閣美濃に組んでから右の銀を出て攻める指し方です。 → 右四間飛車

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