公開日:2026年8月16日|最終更新:2026年8月17日
振り飛車早囲いとは、玉を3八、銀を4八に置き、4九の金をそのまま残した振り飛車(飛車を左へ動かす指し方)の囲い(玉を守る駒の形)である。3手で組めることから三手囲いとも呼び、相手が早く攻めてくる将棋にすぐ間に合う。
振り飛車早囲いは、初形から3手で組める振り飛車の囲いです。系統は美濃系、陣営は振り飛車です。
振り飛車早囲いの完成図(先手・3手)
陣営:振り飛車/系統:美濃系/組む手数:3手
手数の数え方は、この盤面図に写っている形を作るのに必要な手だけです。飛車を振る手と、盤面図に写らない通り道をあける手は数えていません。
振り飛車早囲いは囲いやすさ95が高く、斜めの耐久力35が低い囲いです。守りの力を9つの項目で表すと次のようになります(100点満点)。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 横の耐久力 | 45 |
| 斜めの耐久力 | 35 |
| 上部の耐久力 | 40 |
| 端の耐久力 | 40 |
| 玉の広さ | 40 |
| 玉の遠さ | 65 |
| 囲いやすさ | 95 |
| 陣形バランス | 75 |
| 進展性 | 90 |
片美濃と比べると、囲いやすさは90から95、進展性は85から90へ上がり、横の耐久力は70から45、上部の耐久力は45から40、端の耐久力は55から40へ下がります。初形から組む手数は片美濃より1手少なくなります。
90〜100=全囲いでトップクラス/70〜89=強い/50〜69=ふつう/30〜49=弱め/0〜29=はっきりした弱点。
振り飛車早囲いの組み方は初形から3手です。玉を3八へ寄せ、銀を4八へ上げます。金は4九から動かしません。
はじめの形 飛車を左へ振って2八を空けたところです。玉は5九にいます。
2手目 玉を5九から4八へ上げ、3八へ寄せます(▲4八玉・▲3八玉)。
3手目 銀を3九から4八へ上げて振り飛車早囲いの完成です(▲4八銀)。
まとめると、玉を4八へ上げて3八へ寄せ、銀を4八へ上げる3手です(▲4八玉・▲3八玉・▲4八銀)。歩は1枚も動かしません。
振り飛車早囲いを使うかどうかは、自分と相手の戦型の組み合わせで決まります。居飛車は飛車を右においたまま戦う指し方です。
振り飛車早囲いが間に合わないときは、銀を3九に残したまま受けます。3手で組めますが、それでも急がれることがあるからです。
振り飛車早囲いの急所は、玉の右斜め上の2七と端の1七の2つです。赤い印の場所が狙われます。あわせて、4八の銀と4九の金が玉の左をふさぐ壁形になっています。
崩す側の攻め方は2つです。1つは2筋から歩を足して2七をこじあける手、もう1つは端の1筋から香や桂を使って攻める手です。玉が左へ逃げられないため、どちらも決まりやすい形です。
振り飛車早囲いは初形から3手で組む形で、そこから金美濃・木村美濃へ伸ばせます。関連する囲いは3つです。かっこの中は、初形から組む手数です。
振り飛車早囲いと相性の良い戦法は、中飛車(飛車を5筋に振る戦法)と三間飛車(自分から見て左から3つめの筋に飛車を振る戦法)です。
どちらも早く攻める指し方をえらべるので、囲いに3手しかかけない形が合います。
振り飛車早囲いは3手で組め、2七・1七・壁形が急所で、金美濃へ伸ばせる形です。くわしくは次のとおりです。
3手です。玉を4八へ上げて3八へ寄せ、銀を3九から4八へ上げます。
同じ形です。組むのに3手かかることから三手囲いと呼び、自分の駒が玉の逃げ道をふさぐ壁形になることから壁囲いとも呼びます。
玉の左が壁になっていることです。4八の銀と4九の金がふさぐので玉は左へ1マスも動けず、逃げ道は2八と3九の2マスだけです。
向きません。2筋がうすいので、相手も飛車を振って2筋から攻めてくると受ける駒が足りません。相振り飛車なら銀は3九に残しておき、いつでも2八へ上げて2筋を強くできるようにします。
金美濃です。玉を2八へ寄せ、4九の金を3八へ上げる2手で金美濃(5手)になり、そこから3手で木村美濃(8手)になります。
相手がすぐ攻めてくるときや相振り飛車なら3九のままです。3九に残しておけば、2八へ上げて2筋を強くする指し方が残ります。組み合うなら4八へ上げて玉のとなりを固めます。